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冠婚葬祭のマナー

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冠婚葬祭とは、元服、婚礼、葬儀、祖先の祭祀のことを表します。
今回はその中でも「葬儀」のマナーをご紹介します。
通夜、告別式のマナーはもちろん、人には聞けないお焼香の仕方まで。
葬儀の知らせは突然です。慌てず、失礼のない対応を心がけましょう。

  • 冠婚葬祭とはなにか?

そもそも冠婚葬祭とはどのようなものなのでしょう?
「婚」「葬」は分かると思いますが、「冠」「祭」は一体何を指しているのでしょうか?
それぞれの意味は以下のようになります。

冠…元服(げんぷく)
婚…婚礼(こんれい)
葬…葬儀(そうぎ)
祭…祭祀(さいし)

冠は「成人式」、婚は「結婚式」、葬は「葬式」、祭は「先祖をまつる法事やお盆」のことです。
日本人が生まれてから亡くなるまでに通過する4つの儀式のことを「冠婚葬祭」というのです。

  • 通夜・葬儀・告別式でのマナーとは

一般的には通夜は夜に行い、葬儀、告別式は翌日に行います。
また本来は別々に行われていた葬儀と告別式ですが、近年では続けて行われることが一般的です。

  • 通夜

遺族や近親者だけで行うことが多かった通夜ですが、告別式に出席できない場合に通夜に参列するケースも主流になっています。
通夜は午後6時~7時ごろから始まります。終了時刻に間に合わない場合はご遺族の迷惑にもなりますので、翌日の告別式に参列するようにしましょう。
受付にてお悔やみを述べ、香典を渡し、記帳します。
その後、祭壇のある部屋へ入ります。式場内では言葉少なく、話すときは小声で話しましょう。
通夜振る舞いに招かれた場合は、なるべく断らずに応じましょう。ただしご遺族の心労を考え、長居は禁物です。

  • 葬儀・告別式

時間に遅れないように早めに式場へ向かいましょう。
通夜同様、受付にてお悔やみを述べ、香典を渡し、記帳します。
通夜にて香典をすでにお渡ししている場合は「昨晩も参りました」と一言伝えましょう。
告別式が終わるとお別れの儀式となります。故人と対面できる最後の時間です。
遠慮する場合は出棺まで待機します。
最後に出棺見送りです。コートなどの上着は冬でもできるだけ脱ぐようにしましょう。
故人と親しい場合、ご遺族から声をかけられることもあります。その際は火葬場まで同行します。

  • お香典

お香典は香の代わりに死者の霊前に供える金銭のことです。
相場は年代や故人との関係にもよりますが、3,000円~10,000円です。
また古くから新札は葬儀では失礼とされていますので、注意しましょう。
黒インクの筆ペンやペンを使って、香典袋の下段には必ずフルネームを書き、中袋には金額、住所、氏名を書きます。

通夜、葬儀、告別式は、ご遺族は想像以上に忙しく疲れています。
長居せず、お悔やみの言葉は手短に述べるなど、心遣いを忘れないようにしましょう。

  • 戸惑うお焼香の仕方

仏や死者に向けて香を焚くことをお焼香といいます。
先にお焼香をした方のを真似て行う方も多いのではないでしょうか?
いざというときに慌てないためにも、お焼香の正しい仕方を覚えておきましょう。

  1. 席を立ち、 焼香台の手前でご遺族と僧侶に向かって一礼
  2. 焼香台に進み、身を正して遺影に向かって合掌、一礼
  3. お焼香
    抹香をつまみ、額の高さまで持ってくる
    その後つまんだ抹香を香炉の上に落とす
    (これを3回繰り返すところもありますが、1回で済ませる場合が多いようです。 )
  4. 焼香台から一歩下がって再び合掌
  5. 最後にもう一度ご遺族に一礼し、席へ戻る
  • 男性の喪服のマナー

男性の喪服のマナーとして押さえておきたいポイントは以下です。

  • ブラックスーツまたはダークスーツ
  • ネクタイ、靴下は黒
  • 靴は黒(光沢のある素材、金具付きはNG)
  • 腕時計、結婚指輪以外のアクセサリーはNG
  • コートは黒、紺、濃いグレーなど地味な色(革製、ダウンは避ける)

男性は喪服を夏冬兼用で1着を持つのが基本のようです。
結婚式でも着用できる冠婚葬祭兼用のものも販売されています。

  • 女性の喪服のマナー

女性の喪服のマナーとして押さえておきたいポイントは以下です。

  • 黒や濃いグレーなどのスーツまたはワンピース
  • ストッキングは黒または肌色
  • アクセサリーは結婚指輪程度(パールのネックレスは一連のもの)
  • 濃いメイクやカラフルなネイルもNG
  • 髪は清楚にまとめる(ゴム、ピンは基本黒)

女性は黒のアンサンブルになっている正喪服が通年着れるものとして販売されています。

  • まとめ

突然の葬儀に慌てないためにも、葬儀でのマナーやお焼香の仕方は覚えておきましょう。
宗派によって異なることもありますが、故人を見送りたいという気持ちが大切です。
故人やご遺族を想い、失礼のないよう心がけましょう。